心理セラピストから見たメンタリストDaiGo氏の成育歴(棚田克彦)

Uncategorized Aug 18, 2021

 

 

こんにちは、心理セラピストの棚田です。

 

 

メンタリストDaiGo氏が大変なことになっている。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210814/k10013201001000.html

 

 

DaiGo氏は、8/7に配信したYouTube動画の中で、

「生活保護の人たちに食わせる金があるんだったら、猫を救ってほしいと僕は思う」

「自分にとって必要もない命は軽い。だからホームレスの命はどうでもいい。正直、邪魔だし、プラスにならない」

等と発言したらしい。

 

 

いちいち人から言われなくても、差別発言やヘイトクライムがダメなのはわかってるし、そんな当たり前のことは他の人があちらこちらで書いていると思うので、ここでは自分が感じたことを書いてみようと思う。

 

 

私がこの話を耳にして最初に思ったのは、

「なぜ、それなりの常識と分別があるはずのいい大人が、それも、地位も名誉も兼ね備えた有名人が、そんな馬鹿なことをしてしまうのだろう?」

「でも、そういうことって、よくあるよね」

ということ。

 

 

まあ、

「学歴や社会的地位と人間性の善悪は関係ない」

と言ってしまえば、それまでなんだけれども、ちょっと気になるのでメンタリストDaiGo氏の成育歴について調べてみた。

 

 

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幼少時は小学1年から中学2年までの8年間に亘っていじめを受けていたが、母親を馬鹿にされた怒りで突発的に工作室に落ちていた鉈を投げると周囲の反応が一変。

それがきっかけで自分の行動一つで世界は変えられると考えるようになった。

私立高輪高校を経て、慶應義塾大学理工学部物理情報工学科を卒業。

なお、慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程は、後に中退。

高校在学時は東京大学を受験するも、不合格となり一年の浪人生活を送る。

一浪時はセンター試験において試験科目のマークを間違えて行ったため東京大学に出願できず、母が密かに出願していた慶應義塾大学を受験し、合格を果たした。

しかし、目的の大学には入れなかったため、コンプレックスを抱いたまま大学に進学する。

学校生活中に「このコンプレックスに打ち勝つために、大学時代に何かを成し遂げなければならない」と感じ、友人からイギリスのメンタリストであるダレン・ブラウンを紹介され、彼のパフォーマンスに感銘を受ける。

その後、ブラウンに関する書籍などを読み漁り、メンタリズムについて本格的に勉強を開始する。

眉村神也によるプロデュースとメンタリズムのテクニック指導のもと、メンタリストとしてテレビなどで活躍することになる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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「うーん、なるほど」

DaiGo氏は子供の頃にかなり酷いイジメを受けていたようだ。

 

 

子供の頃にイジメや虐待等を経験した被害者が、のちに他者を傷つける側の加害者に転じる現象は、

「攻撃者への同一化」

として古くから知られている。

 

 

「親から虐待を受けて育った人物が、成人して自分が親になったときに子供を虐待してしまう」

という虐待の世代間連鎖は、この「攻撃者への同一化」が原因である。

 

 

他にも、

「家で親から体罰や虐待を受けている子供が、学校ではイジメの加害者になっている」

のような例もある。

 

 

「攻撃者への同一化」は、自分が辛いことを強いられてトラウマを経験したときに、被害者としての無力感を何とかして克服しようとして、加害者に転じることで起きると言われている。

つまり、トラウマの屈辱を払拭しようとして、自分がやられたのとソックリのことを、より弱い相手に知らぬ間にやってしまうのである。

 

 

「へぇ~、そんなことが起きるのか・・・」

そう思った人もいるかもしれないが、

今回の件で、DaiGo氏を非難したり、叩いている人の中には、かつてイジメや虐待、暴力、ハラスメントの被害者だった人が少なからず含まれるのではないだろうか?

その攻撃性は、本来はDaiGo氏とは別の誰かに向かうべきものであった可能性はないか?

これも「攻撃者への同一化」である。

 

 

また、心理セラピストやカウンセラーの中に散見される現象で、子供の頃に親から酷い目に遭わされた人物が、大人になってから自分や他人の親を「毒親」と揶揄したり、結婚に失敗した人物が、自他の元パートナーを「モラハラ夫/妻」等と呼ぶのも「攻撃者への同一化」が原因である。

 

 

何が言いたいのかというと、

「被害者は、容易に加害者に転ずる」

「加害者は、容易に被害者に転ずる」

ということ。

かつての被害者が、いつの間にか無自覚に、加害者になってしまうところが怖い。

しかも、何十年も前に起きた出来事に起因して。

 

 

そして、「加害者 vs. 被害者」の間で立場を入れ替えながら、報復の連鎖が続く限り、この戦いは終わらない。

この争いを大きくしたのが、国家間で起きる戦争である。

戦争であっても、イジメであっても、夫婦喧嘩であっても、起きる仕組みは全て同じ。

「加害者への同一化」と「報復の連鎖」

だから、解決方法も全て同じ。

 

 

こうしたトラウマの報復連鎖を断つためには、自分が過去に経験した辛い体験を、信頼できる誰かに話して共感的に聞いてもらいつつ、しみじみと涙を流すことが役に立つ。

その際、当時の痛みや苦しみを静かに味わい直して、「辛い体験の中、よくここまで生き延びてきた自分」を十分に労(ねぎら)ってあげると良い。

すると、トラウマの被害を経験した者は、次の加害者にならずに済む。

 

 

イジメや虐待、ハラスメントの痛みや苦しみをバネにして成功者になり、他人を見返してやるようなトラウマの克服法もあるかもしれないけれども、復讐の鬼と化して他人を攻撃したり、見下したりするのは、絶対に良くないし、人として間違っているように思う。

それよりも、真の意味で自分の存在や自分の気持ちを大切にすること、自他への思いやりの気持ちや許しの心を粘り強く育むことが、トラウマの(世代間)連鎖を根本解決するためには必要なことだと思う。

 

 

以上、平和で穏やかな日常を愛する心理セラピストの独り言でした。

 

 

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では、また! 棚田克彦 

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