夫の酒乱と妻のうつ病

Uncategorized Jun 29, 2020

 

 

 

こんにちは、棚田です。

 

 

私が心理セラピストの仕事を本格的に始めてから、かれこれ15年が経ちます。

 

今でこそ心理セラピーのやり方を講座で教えるなどして、この分野でそれなりの仕事ができるようになっていますが、自分自身が開業した当初はさんざんなものでした。

 

 

 

これは、今から十数年前、私がまだ心理セラピストの仕事を始めて間もない頃に起きた出来事です。

 

要点のみをお伝えすると、

 

  • 友人からの紹介で、ある一人の男性が、もう一人の女性に付き添われて、私のところに(渋々?)やってきた。二人は夫婦であるという。

 

  • 相談の内容は、「夫の酒癖の悪さを治して欲しい。妻や子供にからんだり、注意をすると暴言を吐いたり、手を挙げることもある」という。

 

  • 当時の私は、現在のようにまだ知識も技術もなかったので、「けしからん男だ!」等といろいろと思うところはあったけれども、その男性の100%味方になったつもりで、ひたすら話を聞き続けた。すると、ラッキーなことに、その男性は半年を過ぎた頃から酒乱になるほどにまで飲酒することが減ってきて、約一年半が過ぎる頃には酒癖の悪さはほとんどなくなり、そのうちに飲酒の機会そのものが大幅に減ってきた(以前は毎日のように飲んでいた)。

 

  • しかし、不思議なことが起きはじめた。夫の状態が良くなると、今度は妻の方が大きな怪我や交通事故による入院を連続で経験し、そのことが原因で日常生活にも支障をきたすようになり、抑うつ症状と不眠の症状が出てきて病院でお薬を処方されるようになった。

 

  • 退院後も妻のうつ症状が治まらないので、心理セラピーを受けてはどうか提案した。妻は快諾し、初めのうちは通ってくれていたが、話が問題の核心に触れる段階になってくるとセラピーに来なくなり、連絡もとれなくなってしまった。


当時の未熟な私には、一体何が起きているのかサッパリわかりませんでしたが、今の私なら問題の“真因”が手に取るようにハッキリとわかります。

 

 

 

まず、こうした夫婦間や恋人同士、親子間など、親密な人間関係において起きる問題について、「どちらか一方が100%良い/悪いということはあり得ない」というのを知っておいてください。

 

男性の側が持っている“悪魔のプログラム(リミッティング・ビリーフ)”と女性の側が持っている“悪魔のプログラム(リミッティング・ビリーフ)”とが共鳴して、二人で協力して問題を作り出しているからです。

 

なので、「●●の方が悪い人(加害者)」「●●の方は良い人(被害者)」という発想しかできないセラピストやカウンセラーには、この種の問題を根本解決することはできません。

 

 

 

実際に、今回の夫婦の間で起きていたことは、大体、こんな感じです。

 

「私は生きる価値がない(うつ病や怪我、事故の原因)」「私は幸せになってはいけない(苦労が絶えない原因)」「私の存在には価値がない(暴言、暴力、モラハラを受ける原因)」といった“悪魔のプログラム(リミッティング・ビリーフ)”を持っている女性は、悪い男性やダメンズと付き合ったり、結婚することで、その埋め合わせをしようとします。

 

すなわち、

 

  • 「私は生きる価値がない」という女性は、「悪い男性やダメンズと結婚して(付き合って)、その男性の大変なお世話をしている限り、私は死なずに生きていてもよい」と自分のことを許せる

 

  • 「私は幸せになってはいけない」という女性は、「悪い男性やダメンズと結婚して(付き合って)苦労することで、私が幸せでないのは自分のせいではない」と人のせいにできる

 

  • 「私の存在には価値がない」という女性は、「悪い男性やダメンズと結婚して(付き合って)、パートナーからひどい扱い(暴言、暴力など)を受けることで、他人から大切に扱われることに慣れていない居心地の悪さ」に直面せずに済む


そうした女性の側が持っている“真因”に加えて、悪い男性やダメンズの側は、「自分の思い通りにならないことがあると、暴言や暴力にうったえてしまう」「不安や悲しみなど、直面したくない状況を避けるために、アルコールや薬物に依存する」という心の弱さや“悪魔のプログラム(リミッティング・ビリーフ)”を持っています。

 

 

 

こうして、男性の側も、女性の側も、双方の側に“真因”が存在していて、二人で協力して問題を作り出しています。

 

なので、夫婦間や恋人同士、親子間など、親密な人間関係において起きる問題を根本するためには、犯人探しや悪者探しをするのではなく、しかも「木を見て森を見ず」にならないように全体を見ながら、「この二人の間で、本当は何が起きているのだろう?」と考えながら「真実を見通す目」を持つことが必要になるのです。

 

 

 

今回は「夫の酒乱」を例に挙げましたが、似たような事例に「子どもの不登校」があります。

 

私の元に通って下さっている生徒さんには既知の話かと思いますが、子どもの不登校を解決する場合、その多くは、「親がカウンセリングを受ける」と子どもの不登校が解決します。

 

その場合、「子どもに厳し過ぎる親」や「心配性で過干渉な親」の方にカウンセリングを受けていただきます。

 

これは、「子どもの不登校の“真因”は、両親の中にある」というケースです。

 

 

 

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では、また!

 

 

棚田克彦

 

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